1|続・ヨーゼフ・ボイスと考える
―理念と実践のズレを手がかりに
「社会彫刻」で知られる20世紀の伝説的アーティスト、ヨーゼフ・ボイスについて、連続講座で丁寧に読み解きます。
多様な表現形式を持つボイスの実践を作品から考察し、芸術と社会の関係を改めて見つめ直します。理念と実践のズレを手がかりに、彼の芸術活動を通して創造が社会に果たす役割を共に探る講座です。
日時:①12/4㈮ ②1/22㈮ ③2/26㈮ 各19:00-21:00
会場:CAFE &BAR まどゐ(神戸市中央区山本通2-3-12 まなびと北野基地1階)Google Map
定員:30人
料金:3,900円 サポーティングメンバー/学割 3,500円
講師:福元崇志(国立国際美術館 主任研究員)
1-① パフォーマンス、あるいは「アクション」
2026年12月4日㈮ 19:00-21:00 CAFE &BAR まどゐ
ヨーゼフ・ボイスは、戦後ドイツを代表する彫刻家の一人です。しかし、その作品を「彫刻」という枠組みで捉えるのは、必ずしも容易ではありません。たとえば1960年代以後、積極的に提示されるパフォーマンスは、その典型だと言えるでしょう。意味ありげな小道具や共演者(しばしば動物)をともない、自らの身体を人前にさらすその実践に、ボイスは何を託そうとしていたのか。いくつかの作品を取り上げながら考えてみます。
1ー② マルチプル、あるいは「ヴィークル」
2027年1月22日㈮ 19:00-21:00 CAFE &BAR まどゐ
ヨーゼフ・ボイスの作品は、じつは日本の美術館でもそれなりに見ることができます。ただし、本国ドイツとは異なり、たいていは小さなマルチプルたちです。複数生産を前提とするこの表現形式は、とりわけ1960年代以後、多くの芸術家によって利用され、ボイスもまた熱心に取り組んでいました。小品であり、いくつもある。一見するとネガティブなこれらの特徴を、ボイスはどう捉えていたのか。フルクサスという同時代の動向にも目配せしつつ、解き明かします。
1ー③ ドローイング、あるいは「貯蔵庫」
2027年2月26日㈮ 19:00-21:00 CAFE &BAR まどゐ
ヨーゼフ・ボイスの活動が広く知れ渡るのは、1960年代以後のことです。しかし、その「前史」に位置付けられる1940〜50年代において、彼はきわめて多くのドローイングを制作していました。さまざまな象徴的解釈を誘うそれらの作品群は、ボイス自身にとっても重要な位置を占めているらしく、なんなら、後に政治性を増していく実践の基礎にすらなりえるそうです。こうした認識は、いかにして成り立つのか。ドローイングの構造を分析しながら考えていきます。
講師紹介
福元崇志
(国立国際美術館 主任研究員)
1982年京都生まれ。大阪大学大学院で美学芸術学を専攻し、主にドイツと日本の現代美術についての研究を行う。2015年より国立国際美術館にて勤務。これまで手がけてきた主な展覧会は「福岡道雄つくらない彫刻家」(2017年)、「コレクション2:80年代の時代精神(ツァイトガイスト)から」(2018年)、「コレクション1:越境する線描」(2020年)、「ボイス+パレルモ」(2021年)、「梅津庸一クリスタルパレス」(2024年)「中西夏之緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」(2026年)など。
参考:ARTS STUDY 2025 講座レポート「ヨーゼフ・ボイスと考える」
➀「どう社会を彫塑するかーヨーゼフ・ボイスの造形観」 eTOKI : ARTS STUDY 2025 Report
➁「なぜ社会を彫塑するかーヨーゼフ・ボイスと戦後ドイツ」 eTOKI : ARTS STUDY 2025 Report
➂「そもそも、なぜ彫塑なのかー美術館のなかのヨーゼフ・ボイス」eTOKI : ARTS STUDY 2025 Report
