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「CAP HOUSE便り」vol.9 的場聡子

「JOEこと的場聡子です。」

今回の登場は、JOEこと的場聡子さんです。JOEは、作品作りはもちろん、歌も歌うしイラストも描けるし、子どもの相手も抜群。なんて書くと素晴らしくできた人のようですが、それぞれが奇抜というか、一般的じゃないというか…。とにかくユニークな存在なのです。
それが証拠に、CAP HOUSEでおこなった彼女の結婚披露宴は、今でも忘れることのできないビッグイベントのひとつとして語り継がれています。

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■こんにちは、JOE(ジョー)です。
ジョーなんて言っていますが、超日本人顔の日本女性で、雲をイメージした作品を多く制作しています。CAP HOUSEに来るようになって、はや6年目ですが、毎日来ているわけではなく、週末にふらりとやって来たり、イベント時に出動しているメンバーです。

■2000年のクリスマス
今から6年前のこと。夏に旅先で出会った人から一通の手紙が届きました。そこには「こんなことしています」と、CAP HOUSEのイベント案内が入っていました。「CAP HOUSEって何?」状態だった私が初めて訪れたイベントは、クリスマスパーティーでした。すっかり日が落ちて、暗くなった長い坂道を上がると、オレンジ色の空気に満ちた建物が迎えてくれました。古い学校っぽい空気。薄暗い照明にキャンドルとチカチカ電球。パーティーの参加者が持ち寄ったおいしいごはん。ピアニカやたて笛の生演奏によるフォークダンス。50人くらいの参加者全員が輪になってのトランプ。「なんですか、ここは…! この幸せ空間は…! CAP HOUSEって一体なにー?」。謎は深まるばかりでした。

■うまい棒ライトが吉と出た
私はプレゼント交換用に、自分の作品「うまい棒ライト」(うまい棒の穴に電球を入れてポワ〜ンと光らせたもの)を持って行きました。それを見た、技術はおまかせの木工室担当、的場さんが「工作好き? 上(館内)はもう見た?」と声をかけてくれて、CAP HOUSE館内をしっかり案内してくれたのでした。制作している空気・時間が、そのままギャラリーという空間。アーティストが集まって、思い付きがそのまま形になっていく場所。その日見たCAP HOUSEという場所は、私が夢みた幸せ空間よりも、さらに上をいっていたのでした。
クリスマスパーティーから帰ってきた夜、私はすてきなあの場所の夢を見ました。目が覚めて「また行きたい」なんて思っても意外と行けないもので、何か口実が必要な気がしていました。年が明け、節分も終わったころ、私はJOE初個展の準備をしていました。技術のない私は、制作に関して困ることがよくあるのですが、逆にそれがチャンスでした。「CAP HOUSE木工室担当の的場さんに助言を頼もう」。こうして、CAP HOUSEに入り浸る日々が始まったのでした。

■CAP HOUSEは出会い系?
そして2年後、私は的場さんと結婚することになりました。わはは。結婚披露宴は出会いの場、CAP HOUSEでした。「出会いの場所で披露宴」なんていっても、ロマンチックとは程遠い感覚でした。フォーマルじゃない場所でフォーマルなことをするって、ワクワクしますね。実際、誇らしいぐらいにおもしろい宴となりました。私の家族は「アートってオタクの世界みたいなもんでしょ」なんて言っていましたが、アーティストの繰り出す仕掛けに大盛り上がり。プヨンプヨンの女性を模した肌襦袢を着たパフォーマーのストリップショーで最高潮を迎え、涙を流して笑いころげたのでした。
さてさて、その後もポロポロとCAP HOUSEカップルが誕生中です。実はけっこう出会い系?!




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