CAP HOUSEロゴ

●11:00〜20:00/火曜日休館 ●〒650-0003 神戸市中央区山本通3丁目19-8 ●caphouse@cap-kobe.com ●TEL,FAX 078-230-8707

DOOR top image

「CAP HOUSE便り」vol.10 鳴海健二

「CAPカフェ=鳴海珈琲研究所!」

新年明けましておめでとうございます。今年もCAP HOUSEからさまざまなお便りをお送りします。よろしくお付き合いくださいませ。
さて、今年のトップバッターは、CAP HOUSEの1階で憩いの場を提供してくれている鳴海珈琲研究所所長の鳴海健二さんです。
鳴海さんは、長年コンピューターのエンジニアをしていましたが、約3年前にCAPカフェのマスターとして、再スタートをきりました。しかし、もともと研究熱心な彼は、ただのマスターでは納まらず、とうとうオリジナルの自動珈琲焙煎機まで開発し、日夜珈琲の研究を行っています。ぜひ一度、味わい深い鳴海珈琲をご賞味ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■CAP HOUSEは珈琲の香り
1階リビングルームの片隅に、鳴海珈琲研究所(カフェ)があります。その厨房では、ザッザッザッと、テンポの良い焙煎ドラムの回転音と珈琲の香り、おびただしい煙が立ち上っています。その煙も、香りともども、動きの悪い換気扇によって裏庭に放たれているためか、階上のアトリエまで珈琲焙煎の香りが届いているようです。ここで私は珈琲の研究をしているわけですが、そもそも珈琲って何? なんて言いたくなるほど、珈琲の奥深さを知ることにもなりました。
当初は、焙煎済みの珈琲豆を使った単なるカフェ・スペースでしたが、だんだんこの珈琲に納得がいかなくなり、悩んでいました。そんなとき、メンバーの1人から、悪魔のささやきが…。「珈琲・豆・焼く?」と。
そうか、焙煎!? 取りあえず珈琲豆を焼けばいいのかな? なんて言いながら生豆を買ってきて、フライパンで焼いてみたのが珈琲焙煎の第1弾でした。しかし、私の珈琲焙煎人生は、「まずいっ! これは珈琲じゃない!」と顔を見合わせながらのスタートとなり、まさに苦い思い出です。
それから珈琲焙煎専用の鍋を作り、今では一昨年前に製作した自動珈琲焙煎機にて、さらなる焙煎の研究に励んでいます。ただ豆を焼くだけとはいえ、火加減、焼き色、時間、ハゼなどから、その瞬間の豆の状態を察知しないと、思うような焙煎豆にはなりません。この“珈琲焙煎沼”は相当深そうです。
CAPメンバーの方々には、心もとないスタート時の珈琲から随分お世話になりました。そのかいあって、今ではご来場の方々に満足していただける珈琲ができるようになりました。鳴海珈琲研究所のオリジナル珈琲は、ブラジルとコロンビアとキリマンジャロの中深煎りブレンド珈琲です。3種のシンプルなブレンドですが、甘い香りとしっかりとした珈琲の味わいに仕立てています。鳴海珈琲研究所で「本当に新鮮な珈琲の味」をご賞味いただければ幸いです。
また、インドネシア、マレーシアを中心に発達した伝統的な合奏音楽であるガムランを楽しめる「ガムランカフェ」も、不定期ですが開催しています。夏はテラスにて、木立を吹き抜ける風を感じ、ゆっくりと珈琲を飲みながら、心地よいガムランの演奏をお楽しみください。また、冬も1階のリビングルームにて、ストーブを囲みながらガムランの演奏が聞けますので、ご心配なく。

■心の窓
平日、私はカフェのカウンターに居ますので、珈琲を飲みに来られるメンバー、スタッフ、一般の方々とお話をする時間も多くあります。制作から芸能、恋愛の話まで、話題はさまざまですが、気が済むまで話すのも良いでしょう。また、悩みが解決しないまでも、思いの丈を話してみるのも良いでしょう。ついでに私の悩みなんかも聞いていただきましょうか? いつかはマスターのばか話でも、役に立つことがあるかも?
真剣な相談事なども多々ありますが、やっぱり笑いの多い会話がCAPらしく、自分自身も心底楽しめる時間であり、本当に幸せな気分に浸ることのできる空間でもあります。とかく部屋にこもりがちな時代だからこそ、意識的に人との接点を持ちたい。そんな思いを街中みんなで持てれば、まだまだ楽しくなるんだろうな、と思うのは私だけではないはず、ですよね。




(C)2002-2004 CAP HOUSE プロジェクト • 特別非営利活動法人「芸術と計画会議(C.A.P.)」