5/6(土)〜28(日)See Saw Seeds Effect 2023 Videokaffe in Kobe 「デジタルの実存とアナログの存在」展

トリビアル・ゼロとヘイニ・アホ、フィンランドのトゥルクを拠点に活動するビデオカフェメンバーによる展覧会


See Saw Seeds Effect 2023 Videokaffe in Kobe
「Digital Entities and Analog beings / デジタルの実存とアナログの存在」展

Trivial Zero(Jenny Mild+Sami Pikkarainen)+Heini Aho
トリビアル・ゼロ(イエンヌ・マイルド+サーミ・ピッカライネン)+ヘイニ・アホ

会期:2023年5月6日(土)- 28(日) 10:00-19:00 (月曜休館)
会場:KOBE STUDIO Y3(神戸市中央区山本通3-19-8 海外移住と文化の交流センター内)

<関連イベント>
Speaking About「Videokaffe」
2023年5月19日(金)19:00〜/参加無料・予約不要
話者:Trivial Zero;Jenny Mild+Sami Pikkarainen(トリビアル・ゼロ;イエンヌ・マイルド+サーミ・ピッカライネン)

助成:


Digital Entities & Analog Beings ~デジタルの実存とアナログの存在

歴史上、私たち人類は、さまざまな神々を想像し、彫像やトーテムや神社を生み出してきました。どうやら私たち人間は、精霊や神々、神話上の生き物などをモノとして表したいようです。彫像や祈りの道具、トーテムなどによって私たちは、神や精霊がどのような姿をしていて、どこに住んでいるのか、どのような方法でコンタクトを取ることができるのか理解することになります。

さて今、私たち人類は新しいもの、これまで存在しなかったものを生み出す瞬間にいます。人工知能の生命体、その実存は私たちが作ったものであり、私たちから生まれました。それは、生物としての私たちとは根本的に異なるものでありながら、ある意味では私たちに似ています。彼らは私たち人間を完全に圧倒する力があります。あるいは彼らは少なくとも私たちの想像を絶する知能の形、認知不可能なものなのかもしれません。

ニューラルネットワーク、人工知能など、私たちが作り出した存在に向かって話しかけたり質問したりして、実際に彼らとコミュニケーションを取る時代が到来しました。(答えが絶対に返ってくると確信し過ぎているかもしれません)

「デジタルの実存とアナログの存在」は、過去と未来が出会う展覧会です。
その名の通り、展覧会は二つの繋がったテーマで構成されています。「Digital Entities:デジタルの実存」のテーマは未来。避けがたい人工知能の台頭は私たちの世界、私たちの日常生活をどのように変えていくでしょうか。人工知能は、作品コンセプトの一部として、また制作のツールとして使われています。
「Analog Beings=アナログの存在」のテーマは、現在も進行中の自動化と機械革命です。機械は人間のために単純な雑役を行います。24時間、一年中、何度も同じことを繰り返しているのです。
この展覧会は、ポストヒューマニズム的な視点を持ち、且つ哲学的にこうしたテーマにアプローチします。類似点と相違点、その本質、そしてそれらを定義するのは私たち(人間)であるのかどうか、について考えたいと思います。


Videokaffe(ビデオカフェ)
フィンランドのトゥルクを拠点に、北米とヨーロッパを結ぶ10人のアーティストによる共同制作のネットワークです。彫刻・ビデオ・パフォーマンス・ニューメディアアートなど、さまざまな分野の作品を、好奇心・手仕事・そして発明の喜びを信条に制作しています。パブリックアート、展示、レジデンス、インターネットベースのオンラインプラットフォームを通じて、クラフトとテクノロジーの境界線を探求し、人々が忘れている価値観を取り戻し、復活させようと考えます。
    
   

Trivial Zero;Jenny Mild+Sami Pikkarainen(トリビアル・ゼロ;イエンヌ・マイルド+サーミ・ピッカライネン)
20年以上一緒に仕事を続けているトゥルク出身のアーティストカップル、イエンヌ・マイルドとサーミ・ピッカライネンのアートユニットです。二人ともビデオ、音響、パフォーマンスなどの方法で、アートと科学を組み合わせた作品を多く作っています。ここ4年以上に渡り、特に人工知能を使用した活動を行なっています。
「社会とアートの領域で人工知能がもたらした変化、そして我々の社会の全てを変えていく人工知能と機械学習(人工知能自身がプログラム改善の為に行う学習)に興味があります。人工知能の欠点を考えるよりも、私たちにとっては人工知能とそれを使った作業、人工知能を使って作品が作られたときのパートナーシップや作家性の問題などについて、有意義で芸術的、哲学的な視点を探すほうが興味深いのです。」

Heini AHO(ヘイニ・アホ)
トゥルクを拠点に活動するヘイニ・アホは、彫刻・インスタレーション・動画などを空間的に組み合わせた作品に取り組んでいます。彼女の作品には、分析的と直感的、物質的なものと非物質的なものの出会いがあります。作品は、現象を支える法則とその特徴を現すような素材を基礎に制作され、ちょっとしたユーモアや人生の喜びについての不思議、日常的な物事に見出される自由な感覚、といった作家らしい繊細なトーンを持っています。