エディション・ノルト edition.nord (グラフィック・デザイン/出版/インスタレーション)

edition.nord エディション・ノルト 

edition.nordは、2008年に東京・新宿のデザイン事務所 schtücco 内の出版レーベルとして始動しました。その中心メンバーの秋山伸と堤あやこは、2010年末に秋山の故郷である新潟の豪雪地帯・南魚沼に移住し、自由に立ち寄っては去っていく全国各地からの協力者との共同生活をしながら、オフィス用複合機による印刷や、ネット通販によるパーツ調達、YouTubeでの加工法リサーチといった、ポスト・デジタルな情報・技術環境に即したブリコラージュとしての本づくりが試行されました。
やがてその活動は、次第にデザインそのものより地域のコミュニティやアーティストとの本づくりへと媒介することに移っていき、クリエーターからメディエーターへ、そしてデザインから「つくること」そのものへと関心が移っていきました。
新潟での10年間の活動の後、拠点を南魚沼に残しつつ神戸に移住。
現在秋山が教鞭をとる神戸芸術工科大学の学生や関西圏の協力者たちのちからを借りて、今までだれもやろうとしなかった「共同でつくること」の実験を行っています。
Y3では、印刷や本づくりに興味のある人たちとの共同作業で、デザイナーとメイカー(印刷・製本者)の境界を曖昧にしながら、多様な立場の人がつくる喜びに接する事ができるような場を開きます。 

https://editionnord.com

Instagram: @edition.nord 

X: @editionnord

主な展示
2008 アートブックの出版を始める 
2010 「お引越しとお葬式展」PANTALOON[大阪], 東京から新潟の豪雪地帯・南魚沼へ移住
2014「0g_exhibition: CON/cretism」hiromiyoshii roppongi[東京]
2015 「Café CIAN」大地の芸術祭[新潟], 「on display 83: edition nord」MZIN[ライプツィヒ/ドイツ],「Graphic Symphonia」 National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea[ソウル/韓国]
2016 「The 27th Brno Biennial 2016」Moravian Gallery[ブルノ/チェコ]
2017 「Publishing as an Artistic Toolbox: 1989–2017」Kunsthalle Wien[ウィーン/オーストリア] 
2018 滞在型のアートブック工房poncotan w&gを開室,「“Japan Focus”, Miss Read, The Berlin Art Book Fair」Haus der Kulturen der Welt[ベルリン/ドイツ],「28th International Biennial of Graphic Design Brno 2018」Moravian Gallery[ブルノ/チェコ] ,「川俣正+ edition.nord: Art Fragment Collection + Café Fragment」大地の芸術祭[新潟] 
2019 エディション・ノルトと仲間たち「アート/ブックのとても大きな部屋:読む、作る、考える」大地の芸術祭[新潟]渋谷ヒカリエ8/CUBE[東京]
2020 「だれかのなにか アーティスツ・フレア・マーケット / SOMEONE’S SOMETHING」[オンライン] 
2021 新潟から神戸へ移住, 「SHOKKIとedition.nordのあぶなっかしい展覧会」mall[大阪] 
2022 「Japan Focus Library&Shop」「カワマタ・パブリケーション・タイムライン」「Café Fragment」大地の芸術祭[新潟] 
2023 「エディション・ノルト│ファクトリーdddd:被包摂、絡合、派生物」京都dddギャラリー[京都] 


秋山伸[あきやま・しん]
1963年新潟生まれ
東北大学工学部建築学科卒業/東京芸術大学美術研究科建築専攻修了
神戸芸術大学ビジュアルデザイン学科教授
多摩美術大学絵画学部版画専攻客員教授
名古屋芸術大学芸術学部デザイン領域ヴィジュアルデザインコース特別客員教授/2024年度
造本装丁コンクール[Japan Book Design Awards]審査員

堤あやこ[つつみ・あやこ]
1973年東京生まれ
映像制作、映画領域の職の後、2000年頃にグラフィック・デザインへ。
2004年頃よりセルフ・バインディングやハンドメイドを、著者であるアーティストたちと協働しアートブックづくりの課題を解く社内ユニット、チクチク・ラボラトリーを立ち上げる。
2024年よりさらに多様な立場の人に開かれた場をY3に作り、そこに集まった知見を活かしながら情報共有・互助しつつ本をつくることを目指す。

Photo by Kiyotoshi Takashima