今日のC.A.P. その7 Acte Kobe 披露宴編①

7月31日

こんにちは、タニグチです。もう7月も最終日。飛ぶように終わっていく2022年。なんとも侘しいものですね。わたしは今、事務所の3階で例によってパソコンをカタカタしながらこの日記をこさえています。
本日は!Acte Kobe 披露宴の開催日。この一大イベント、今日のわたしのスケジュールはActe Kobeと共にあると言っても過言ではない。しかし見逃してはいけません。アート林間学校も開催されていました。せっかくモリモリなので今日はわたしの行動を時系列で追う日記を書いてみようと思います。いつにも増して支離滅裂かもしれませんが、どうぞお付き合いください。

13:20 Acte Kobe 披露宴 開宴前

そういえば、5階に足を踏み入れたことは無い。遅れてきたバスに乗ってやってくれば当然わたしもC.A.P.に遅れてしまった。はやる気持ちで2段飛ばし。階段を踏みしめながら会場に向かう。汗びっしょりなのちょっと嫌やな。ごめんなさい…。
5階は思ったより「披露宴」然としていた。音響機器が周到に準備され、Macがありマイクもあり、何に使うかわからない機械もたくさんある。大学の軽音楽部内では音響を担当しているわたしだがさっぱり見当つかない。思わず「おほー」と声が出てしまった。

披露宴然としている会場

その音響コーナーを半円に囲むかたちで椅子が並べられている。右奥にはこれまたちゃんとした(失礼)キッチンが存在し、お久しぶりすぎる森さんがHirosさん特製Hirosカレーをふるまっていた。森さんがいるカウンターの外には角さんが「Summishコーヒー」のホワイトボードを立て、コーヒー商売をしている。「観音水」「本日限定ブレンド」の字の主張が激しい。

キッチン周り

その横に並べられた長机にはマスダさんや山下さん、柴山さんなどなど顔見知りの方々がカレーをつつきつつ談笑してらした。ひとこと二言お話し、山下さんにはビラをもらった。そこにシモダさんがやってくる。

「お、タニグチ。カレー食べた??」
「まだです!」

食べなよ~と言いながら遠のいていく。まだお昼ご飯を食べていなかったし、カレーもレポートしたかったし。何より「本格派だよ~」とたかはしさんに聞いていたので気になり、カレーをいただいた。

Hirosカレー(¥500)

カレー…思ったより辛い!が本当に本格派である。おいしい。日本人が好きな日本のカレーという感じではない。じゃがいもがゴロゴロしていてホクホクする。付け合わせのマヨきゅうりをもきゅもきゅしながら(きゅうりがなければわたしの口は火の海と化していたでしょう)、これをお供に人のパフォーマンスを観られる不思議に思いを馳せる。そこにイトウ君がやってきた。
イトウ君とは、わたしの部活の後輩で本日のActe Kobeの記録動画を使って短めの番組動画を作ろうとしているインターン生である。彼は先日初めてC.A.P.を訪れた。そして今日本当の意味で「C.A.P.」を目の当たりするだろう。彼と話しながらこっそりそんなことを思う。去年の自分と重なった。ちらりキッチン下を見ると完璧に発泡酒が箱でスタンバっている。それに笑ってしまった。開宴5分前のことである。

スタンバっている発泡酒

14:00 開宴の口上とHirosさんのパフォーマンス

そうこうしているうちに時間になった。人はまばらに入っている。C.A.P.に古くから関わりのある方々なのだろう、壮年の方が多い。我らがシモダさんが「あーあー」とマイクに向かって話し始めた。

「えー、本日はActe Kobe披露宴にお越しいただきありがとうございます。まあダラダラと20時近くまでやっていこうかなと思っておりますー」
口上はシモダさんらしく、親しみやすい。チラホラ見える新しい人たちにやさしい語り口だが、おなじみのメンバーは相好を崩して聞いている。事務連絡や人員紹介が終わると、いつの間にかマイクはHirosさんに渡っていた(感染防止のためきちんと別マイクだ)。HirosさんはActeの組織ができた当時の話をし始めた。本人の語る豪華な昔話である。

フランスで行われたというActeの催し。何か一緒におもしろいことをやろうよ、と人が集まったはいいもののお互いが何をやっているかわからない。だからこそ生まれた、メンバー1人ひとりを「ホスト」として彼ら自身の家で行われる「自分のやってること披露宴」―それがActe Kobe披露宴の前身だ。今回、市の国際課職員の方の提案が開催のきっかけとなったらしい。

「しかしね、近ごろの世の中になって思うんです。社会が分断して、個人は砂粒のようになってしまったと」
「だからこそこういう催しがね。何らかの個人の連帯の形として、残っていけばいいなと思うわけです」

さっきまで缶を片手にカレーを勧めていたと思えない雰囲気で最後のひとことを喋ったHirosさんは、笛を取り出した。長い竹でできた笛である。フルートのようにして横に吹くタイプで、出てきた音は存外甘かった。竹独特の掠れがありつつ、その基音は太さがあって新鮮だ。山形の民謡が流れる。場を音で満たしていく、といったほうが正しいのか。なかなかおもしろい一日になりそうだと頭の奥で思った。

14:30 工作棟で林間学校

名残惜しいものの、一旦工作棟に向かう。あっという間に売り切れたアート林間学校、サバイバルシリーズの取材だ。たおかさんと大塚さんのおふたりがそれぞれ「お菓子を重しに使ったパラシュートを作ろう」と「氷の中からお菓子を取ってみよう」の催しを開く。前半のパラシュートにまずはお邪魔しようという試みである。
工作棟に入ってみると、たくさんの子どもたちがわらわらと駆け回っていた。もちろん手には自作パラシュートが握られている。大学に入ってからというもの、たくさんの子どもたちがいる場所に行くことが少なくなったので思わず面食らってしまう。げ、げんきですね…。パラシュートは無事に完成しており、こんどはどうやったら上手くとぶか・着陸したときに口の中に落ちるように体勢が変えられるか、の「研究フェーズ」に突入していた。

田岡さん、自作のヘリポートのⒽマークが描かれた段ボールを引きずってきた。果たしてパラシュートもⒽでいいのだろうか…と少しだけ思う(笑)。たおかさんもとい「たおかくん(39)」は「お手本を見せます!」とガチでパラシュートを飛ばした。天井高くまで放られ、パッと開いたパラシュート。それをみとめると、たおかくんは急いでⒽ段ボールの上に仰向けに寝っ転がった。わたし渾身の連写が下だ。

さて。結果…お菓子はギリギリ口の中に入らなかった。本当にいいとこまでいってたので残念。それを見て子供たちも火がついたのかますます頑張る。お外出ようね~と声がかかったタイミングで工作棟を後にした。

一旦戻った事務所では、築山さんとたかはしさんが事務作業をしていた。築山さんは「お、タニグチ!」と立ち上がると、窓を指さした。

「見てあれ」

見ると、さっき外に出たばかりだったはずの子供たちが何やら何かを探す素振りを見せている。築山さんの答えはC.A.P.に生えている立派な木と室外機の上にあった。誰かのパラシュートが木に引っかかっているのをみんなで取ろうとしているのを横目に、さらにもうひとつが室外機の上に落ちてしまったのだ。「ぽとん」と綺麗に着地した。思わず築山さんとたかはしさんと顔を見合わせ笑ってしまう。
「元気ですよね、、」
「子どもってねえすごいよねえ」
「あー室外機の上って、パインアメ一瞬でダメになっちゃうな、」

もうたぶんあの年代独特のエネルギーを自分は持ち合わせていない。なんだか眩しいなあと思った林間学校取材でした。

さて。以上が前半です。まだ1時間ちょっとしか経っていないのにどういうことでしょう。続きはまた別投稿にて!